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シイラ釣りの最新最強実戦テキスト!
シイラ大全

■基本編
■エキスパート・お友達編
■ターゲットの探し方
■シイラフィッシングにおける脳内視力の重要性
■シイラと「鼻をかんだ後のティッシュ」の関係
■リリースマニュアル(参考)


シイラ大全:Text by 市川正章(1968年 神奈川生まれ)
80年代の日本のオフショアゲーム黎明期から平塚庄治郎丸のインストラクターとしてミヨシに立ち続けた。おそらく日本でいちばんシイラと関わってきたアングラーだろう。スズキのソルトウォーターフライ、コイのフレッシュウォーターフライなどのワールドレコードホルダーでもある。Skid&Acid IGFA所属


シイラと「鼻をかんだ後のティッシュ」の関係

私とプライベートでシイラ船に同船した事の有る人であれば垣間見た事があるだろうが、私の「本気のシイラ釣り」は一種独特なものである。そのスタイルは、基本的に狙いを付けた一匹のシイラだけを相手にするというものである。本気で狙っている時の私は無駄な「遊びキャスト」はしない。つまり、相手を目視・確認するまでルアーは投げないのだ。私の中の「狙って釣る」とは、自分の目で相手のシイラを確認してから始まるゲームなのである。

実際の動きとしては、シイラを見付けること(慣れと経験)、狙った所にルアーを落とすこと(正確で無駄の無いキャスト)、相手の動きに合わせた誘い(経験とテクニック)、確実なフッキング、そしてなるべく素早いランディング、言葉で表現すれば実に簡単な事だけである。

さて、これまでの話で何故「シイラとティッシュ」が関係しているのか疑問に思われている方もいるであろう。その説明をする為には、もうひとつ私のシイラスタイルについてお話しなければなるまい。それは私が船の移動中であっても「狙うに値するシイラ」と遭遇する可能性が有る限り、何時でもキャストできる態勢(ラインを指に掛け、ペールを返している状態)で準備しているという事と関係が有る。もし、そんな状況で進行方向もしくは横方向にシイラを発見したら、何ら躊躇せず私はシイラに向かってキャストする。このような状況での「キャスト」こそが、「鼻をかんだ後のティッシュ」と多いに関係していると私は最近気付いたのである。

皆さんの自宅寝室の枕元にはティッシュが置いてありませんか?私は少なくとも確実に置いてあります。元来、鼻が強い方ではない私は、少しの刺激でも鼻水が出る為、寝ている間もティッシュのお世話になる事が多々あるのです。「鼻をかんだ後のティッシュ」の行き先というのは、多分誰でも、間違いなく、ゴミ箱であろう。しかし、このゴミ箱を枕元に置かないのは私だけであろうか?セット物であるはずの「ティッシュとゴミ箱」のはずなのに、何故か微妙な距離感(概ね2m)を取ってしまう自分が不思議でならない。頭のすぐ上にゴミを置いた状態では寝たくない、という潜在意識がそうさせるのであろうか…。つまり、上記のような状況から、必然的に寝ぼけ眼で鼻をかんだ後のティッシュは、ゴミ箱に向かって「投げられる」という結果に相成るわけである。

さあ、やっと本題に入ります。船の移動中にシイラを発見した場合、瞬間的に目で捉えた情報(シイラとの距離・進行方向・スピード)を元に、体が勝手にキャストフィーリング(強さ・方向・サミング)を調整してキャストします。鼻をかみ終えたティッシュの場合も同様で、寝ぼけ眼で捉えたゴミ箱との距離と高さという情報を元に、体が勝手に腕を振る強さと方向を調整して投げるような感覚なのであります。変な表現ですが、目と筋肉が直結しているような感覚的です。距離の長短こそあれ、自分が実際に両者を無意識の内に行なっていた時の事を思い返してみると、両者の性質には大いに共通する部分があると発見し、最近では確信を持て「相関関係が成り立つ」と思えるようになったのである。ちなみに私のティッシュ正確度は70%位で、シイラ正確度の方は80%位であろうか?この数字が高いか低いかは、ティッシュの方だけでも今日から試していただければ解ると思う。キャストに限らずどんな動作でもそうだと思うが、勝手に体が反応して動き、かつ、その動きに無駄がなく正確であれば、その動きは本物である。無意識的感覚の中で行なわれる動作こそが、その人のレベルを表すバロメーターであると私は思う。「無意識を意識すること」これこそが全てに通じる究極のテクニックなのではなかろうか。